第11回日本医療安全学会学術総会にてこんな話をしたよ!

前回のレポートでは、第11回日本医療安全学会学術総会にてメイン講演を担当したことをお伝えしました!

今回は、それぞれのメンバーがどんな話をしたのかをご紹介します!

メディッコの紹介

まずは、代表からメディッコの紹介をしました!

僕たちがどんなメンバーで、それぞれがどんな分野で活動しているのか……。これまでに雑誌連載や書籍や教材監修をしたことなども盛り込みました!

医療安全学会という大きな舞台で、メディッコメンバーの大集合イラストを登場させました!笑

1.「用語」の当たり前を振り返る(理学療法士)

最初の発表は「用語」が生むコミュニケーションエラーについて。

当たり前に使っている「用語」だけど、職種や分野が違えばすれ違ってしまう…。それがときには患者さんの安全を脅かすものになってしまう…。そんな話をしました。

メディッコにて監修した「多職種連携はじめの一歩」を堂々と3分程流して(RPG風BGM付き)、理学療法士として経験した事例を交えてお話しました!

2.専門職種の常識が内包するリスク(診療放射線技師)

続いては「常識」にはらむリスクがテーマ。

自分たちの職種では「当たり前、言わなくてもわかるだろう」という常識から生じるリスクについて話しました。

発表のなかに「お互いを知らぬは対立、知れば連携」という言葉がありました。知ることによって手伝って欲しいと思っている事例、手伝って欲しいと思われている事例を理解することができるのではないかとお伝えしました。

診療放射線技師として、医療安全にまつわる経験や実例を丁寧に交えて発表。「うんうん、そうですよね!」と、聞いてくださっている皆さまからたくさんの頷きとメモをいただきました。

3.多職種で対象者をみる(作業療法士)

3人目は、精神科領域を専門とする作業療法士からの発表。

精神科における作業療法の実践、精神科といっても働く分野において連携する職種は異なる紹介など……。医療安全系の学会ではおそらくほとんど耳にする機会がない内容だったかもしれません。

聞いてくださった皆さまからは、「こんな実践があるのか…!」と関心を寄せていただいたように思います。

また、精神科作業療法士として「精神科のみを知っているだけではいけない」という力強いメッセージを投げかけました。「精神科ってこういう世界なのか」と思った後に投げかけられた言葉から、「自分たちが知っている世界は実は限定的である」ということを伝えられたのではないかと思います。

喜多(PT)

発表の後半で、皆さんの「!」という反応に感動しました。
良い流れで折り返しに!

4.多職種連携で補完しあう医療安全(薬剤師)

4職種目は薬剤師!

まずは、薬剤師として知っておいて欲しい医療安全の視点「紙のお薬手帳を継続させる重要性について」をお伝えしました。

そのうえで、薬剤師が多職種と連携することで実現できる医療安全を解説。

痛みの訴えが強い時はPTやOTに相談することもある、バイタルなどがいつもと違うときはDrや訪看に情報共有する、1人で薬局に来るけど危なっかしい方はケアマネにつなげることも必要…。「自職種ができる対応を越えた時は、対応できる職種にお任せする」という多職種連携の形を改めて示しました。

「医療安全マップ」というオリジナルの図を作成し、それぞれの職種の医療安全マップを、立体的なパズルのように重ねることで、真の医療安全が示せるという例を説明。各職種で異なる医療安全の視点を図に落とし込んで伝え合う……。非常におもしろい視点であると感じました。

5.言語聴覚士×他/多職種連携~“伝わるコミュニケーション”で医療安全へ~反省事例から学ぶこと~(言語聴覚士)

言語聴覚士からは、失語症患者との関わりに焦点を当てて発表をしました。

失語症の症状について簡単に振り返りつつ、在宅生活を過ごす失語症患者さんの模擬事例を紹介しました。

言語聴覚士としては、コミュニケーションが良好に取れるようになっていたと思っていたけれども、他の場面ではそうではなく安全を脅かすことになってしまった…。今だったらこういう連携をすることができて、防げるのかもしれない。昔はできなかったけれども、今なら「これができるかも」という連携がわかる。そのような振り返りをしました。

多職種連携はお互い様の精神が大切ですが、さらにgiveの精神が大切であることをお伝えできたかと思います。

6.点から線、線から面への医療安全(看護師)

さいごは、精神科と訪問分野での経験のある看護師の立場から。

ここまでのすべての発表を総括するような「点から線、線から面」というメッセージをお伝えしました。

精神科では深夜帯に急な入院を要する患者さんへの対応が必要な場面があり、そこでは医療専門職だけではなく、事務当直などのその場で協力できる人たちとの連携を行います。さらに、ときには警察や役所関係といった非医療職との連携(対応)も行います。

さきほどの精神科作業療法士の立場からの発表と同様に、聞いているみなさまにとっては馴染みの薄い場面の話でしたが、現場のリアルをお伝えしたことで「それは連携が大切だ…」と実感していただけたように思います。

発表を聞き、ご満悦の松田副総会長

みんなの発表の後にはさらに臨床工学技士と看護師のメンバーをオブザーバーとして招き、質疑応答。

喜多(PT)

質問もかなり多く、時間の許す限り絶え間なく続き、ディスカッションも想定してた以上に盛り上がりました! 松田さんの鬼回しによって、非常に和やかだけど踏み込んだディスカッションができたのではないかと自画自賛しております。

会場はこれくらいでした!

前回の記事では「満員御礼でした!」みたいなことを書きましたが、会場サイズをお伝えしておりませんでした。

これくらいだったんです!

喜多(PT)

講演中にはスタッフさんが「あそこなら席があいてます!案内しますので入ってください!」みたいな場面を何度も見かけて、埋まりゆく席に泣きかけました。笑

おわりに

以上がメディッコ医療安全学会編でした!

今回の発表は簡易にまとめましたが、より詳細なレポートにできればな…なんてことを思っております。もし、機会がいただけましたら、よろしくお願いいたします!

余談

喜多(PT)

自己肯定感?は低いのに、身内褒めはめちゃくちゃしている自分たちでした。

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