分娩

読み方と意味

ぶんべん

胎児およびその付属物(胎盤、臍帯、卵膜、羊水)が母体外へ出ること。

メディッコ補記
自然分娩は、分娩第一期から分娩第四期に分類されます。

自然分娩の開始は、陣痛が10分以内の周期となった時または1時間に6回以上となった時と定義されています。

 

分娩が開始され、陣痛が徐々に強くなることで子宮口が開大していき、子宮口が全開大(通常径10㎝、子宮頚管を触知しない状態)となるまでを分娩第一期といいます。

分娩第二期は子宮口全開大後から胎児が産道を下降して娩出されるまで、分娩第三期は児娩出から胎盤および卵膜の娩出が完了するまでをいいます。

分娩は胎盤の娩出をもって終了となりますが、その後約2時間は産道の裂傷や子宮の弛緩による異常な出血など急変がみられることが多く、注意を要するため便宜上この時間を分娩第四期と呼びます。

分娩所要時間(分娩第一期~第三期)は初産婦で30時間未満、経産婦で15時間未満は正常とされています。

 

分娩は患者さんごとに全く違い、「なんとなくお腹を下しているのかな?」と思った後1時間で産まれる方もいれば、1日以上痛みに耐えて疲労困憊の中赤ちゃんに会えるという方まで様々です。

同じ方でも一人目はすごく早かったのに二人目はとても時間がかかったという方もいます。

また、自然分娩以外にも帝王切開での分娩や最近では麻酔を使用した無痛分娩、和痛分娩など様々な分娩方法があります。

その患者さんの合併症や、「自然に産みたい」「出来るだけ痛みを少なくしたい」など分娩への希望を確認しながらそれぞれの施設で出来る限り患者さんの希望に添えるように援助を行っています。