DW

DWが適正値より多い場合、つまり体液が過剰な状態であれば、血圧やCTRは上昇し、体組成計による水分量も増加します。また、採血で体液の貯留状態を判断することも出来ます。

DWが適正値より低い場合は、透析中に血管内脱水などが起こり血圧低下や全身の攣り症状が発生します。また、透析前後で過剰な血液の濃縮が起こることでも判断できます。

これらを総合的に判断して、安全なDWを決定します。データや症状、食事の内容から生活状況まで全ての情報が関係しているため、全職種が関わって判断することが重要です。

基本的には、透析毎にこのDWを目標に除水を行いますが、体重の増加が多い場合などはDWまでの除水が困難なこともあり、透析間の飲食の制限は透析患者さんの永遠の課題でもあります。

透析1日空きでDWの3％、2日空きでDWの5％程度の増加を目安としている施設が一般的です。もちろん、患者さんからの「太った、痩せた」などの訴えも重要な情報として収集していきますが、自分なりのボディイメージがある人はDWの変更を強く拒否する場合もあるので、上手なコミュニケーションを通じて適切なDWを設定してくことが重要です。