ECUM

読み方と意味

いーかむ
英:Extracorporeal ultrafiltration
透析装置の治療モードのひとつ。血液浄化は行わず、除水だけを行う。

メディッコ補記
血液浄化は行わないため透析液は使用しません。ダイアライザー内には、プライミングのため透析液は満たされていますが、流れていない状態になります。

体液過剰時など、一時的に除水を強化する目的で行われることが多いです。透析液が流れないため温度調整が出来ず、寒くなる患者さんが多いので要注意。

透析の前半に行う場合と、後半に行う場合、その際にかける除水速度や量はECUMの実施目的によって変わってきます。

とくに、肺水腫など体液の除去を緊急に行わないと行けない場合は、血液浄化を行わないことで血管内の浸透圧を高く保ち、除水速度を上げるために用います。

透析室では、追加で除水が必要な患者さんに行うこともあり、「お水引き」などと言われます。また、透析液を使わないため、透析液供給装置がトラブルで使用できない場合でも、このモードで除水だけを行うことはできます。