伸筋腱損傷

読み方と意味

しんきんけんそんしょう
英:Extensor Tendon Injury
手指を伸展する腱が断裂すること。断裂する部位によって区分(zone)が分かれており、伸筋腱の場合はzone1から8に分けられる。

メディッコ補記
zoneごとに治療方法は変わって来ます。末梢から中枢に向けてzoneの数字が大きくなって来ます。
一般にzone1と2に関しては固定することが治療となる場合が多いです。zone3以降については手術後のリハビリ方法として3週間固定法や自動屈曲+他動伸展を行う逆クライナート法が報告されています。
最近ではzone3から7の損傷に対して、総指伸筋腱が一本でも残っていれば制限下早期自動運動療法(ICAM法)が用いられる報告が増えて来ています。
ICAM法ではYokeパーツと呼ばれるもので損傷指にかかる伸筋腱への負担を減弱させて自動運動を行ってもらいます。
伸筋腱は屈筋腱に比べて薄くて縫合強度が弱いのと、癒着リスクが高いため関節拘縮や腱の再断裂に注意が必要となります。