フィードバックを取りにいけ!ミドル以降に伝えたい在り方の話

メディッコでは若手の医療職に向けた座談会やコラムを公開しています。しかし、お気づきの方も多いのではないでしょうか…メディッコメンバーの多くが10年以上の経験を持つミドル世代であることを(*ミドル世代=今作った言葉。10年前後のキャリアある世代のこと。)!

ということで、今回はスピンオフコラム…ミドル世代に伝えたいフィードバックのお話を、メディッコ代表喜多が書いてみます。

ミドル世代になった医療職あるある

よく「3年目までは自己研鑽を頑張れ!先輩からフィードバックを受けろ!」的なことを耳にします。これは本当にその通りで、頑張れそうな人は頑張ってレベルアップに励むほうがいいですよね。

僕の経験上、やっぱり現場に出て最初の期間で培ったものはあとあと響いてきますし、頑張れなかった人が後悔しているのも耳にします。もちろん、ハラスメントバリバリの職場で自分が壊れるほどしてはいけません。自分にとってええ具合に自己研鑽するのが良いです。

さて、では、ミドル世代となるとどうなのでしょうか?

多くの職場では「まぁ、業務は当然質が高く行えるし、後輩が成長出来るように関われるし、病院や部門といった視点から日々の仕事を考えているよね?それくらい当たり前だよね?」みたいなところではないでしょうか。少し極端かもしれませんが、こんな具合ですよね。

したがって、誰かから指導を受けたり、フィードバックをもらったりすることがめちゃめちゃ減っていたり、いやはや自己研鑽もあんまりしていなかったり…そんなことはないでしょうか。

学び続けることは責務なのだ

医療分野では日々新しい知識や技術が出てくるので、ぼーっとしていては衰退します。もちろん、さぼっていては自分の知識や技術は落ちていきます。実際、転職して理学療法士として患者さんと個別の関わりがなくなってしまった僕は、患者さんの身体を触るのがめちゃめちゃ下手になっているはずなのです。ちょっと怖くて触れない…って感じです。

そして、現場でのスキルだけでなく、役割の変化に応じた学びも必要です。患者さんとの関わりや業務内容を習得する若手、そこから他職種との連携や後輩指導を務めるセミミドル世代、そして役職者として部門をまとめたり質の高い教育システムを考えるミドル世代…。このように、業務が変化していくことはどの職種でもあることですよね。

つまり、世代に関わらず僕たちは常に学び続けないといけないのです。

フィードバックを取りにいこう

メディッコを読んでくださっているミドル世代であれば「自己研鑽はしているぜ!セミナー参加したり論文読んだり、学会発表もしているぜ!もちろんメディッコも読んでるんだぜ!」という方がほとんどではないでしょうか?

となると、一度振り返っていただきたいのが「他者からフィードバックしてもらうように行動しているか」です。

とくに、自分よりも若い世代にそのような行動をしているのか、です。そこで、「がはは!私はしているぜ!常に後輩にはダメなところを指摘してくれと言っている!だが、そんなところはひとつもないから、問題なしだがな!がはは!」という感じになっていませんか?

そりゃそうでしょ、そんなにがははは!と言っている人に後輩がフィードバックかけるわけないでしょ。もう少しだけ考えてみましょう。

  • 後輩が気を遣わないように無記名で意見を出せる形を作る
  • どんな意見も許される風土作りを根気強く続ける
  • 自分にフィードバックする場と時間を作る

このような取り組みを行って、周囲からフィードバックをもらえるようにしてみてください。

…と、このように書けば簡単なのですが、やっぱり先輩後輩・上司部下の力関係が強く出てしまうのでかなり難しいものです。もし勤続年数が長ければ、さらにそのハードルは上がるものです(その理由はまた別の機会に)。

「ぐはっ…ちょっと耳が痛いな…ついでに胃も痛いな…」と思う方は、ぜひともフィードバックを取りにいっていただきたいと思います。新しい何かが見えてくるかも!

執筆者
喜多一馬(理学療法士/代表)

言わずと知れたメディッコ代表。

Twitter:@rehamame