看護師であれば一度は看護学生の実習に関わったことがあるでしょう。
しかし、看護学生が実習に来たものの、何を伝えたらよいのかわからないと感じたことはありませんか?
そこで今回は実習指導を行う看護大学教員の立場から、看護学生への指導のポイントをお伝えします。
まずは大前提!何を学びに来ているのかを知ろう
実習の実習要項から目的や目標を確認してみてください。
実習でどのようなことを身につけてほしいか、どういったことを学んでほしいかなどが示されています。少しでも目を通しておくと、「こんなことを学びにきているのか!」と理解することが出来ます。すると学生に教えてあげるべき内容が見えてくると思います。
到達目標ってどこだろう?どこまで学生にやってもらえばいいの?
実習の目的や目標から、看護学生に実践してもらうことが見えてきます。
2週間や3週間という限られた時間の中で、看護学生が到達できるところは限られています。
例えば、基礎実習では「まず患者さんとコミュニケーションをとって関係を築く」、老年実習では「身の回りの介助を学生の主体で実践する」などでしょう。
看護学生のレベルや実習によっては、必ずしも全てのケアを実践するわけではないのです。
このあたりは新人教育との大きな違いですね。
教員や師長クラスと役割分担を
学生の目標を把握することで「こういったことを教えよう!」という内容が見えてきます。
しかし、全てひとりで教えなければならないとハードルを上げる必要はありません。
知識の確認や思考の整理は、記録やカンファレンスを通して教員や師長、主任が行えばよいものです。「自分がこれも教えなきゃ…」「知識の確認をしなきゃ…」と抱える必要はなく、役割分担を意識してみてください。
気軽に教員や師長・主任に相談・確認を
そもそも実習の目的・目標を確認する機会は少ないものです。
学校から配布された実習要項に記載があります。
「正直読むのが面倒くさいな…」というときは、実習指導にきた教員や師長・主任に気軽に聞いてみてください。
また、どういうことを教えればよいかなども気軽に相談してみてください。教員は喜んで話をすると思います!
専門は糖尿病看護と老年看護学、「成人なのに老年」という掴みでやっています。未来ある看護学生の教育と臨床と研究を繋ぐ活動を行なっています。