仕事の早さ以外にも重要なものってあると思うんです

今日もお仕事お疲れ様です! 私たち医療者にはやるべきことが多く、業務をこなしているとアッという間に一日が終わり、自宅に帰ってもやるべきことはたくさんあって、、、なんて日々を送っていると、気付いたら年が明けていたなんて方も多いのではないかと思います。

一年が過ぎるのも日に日に早くなっているようにも感じますし、恐ろしい限りです…。

坂場(OT)

僕の職場では、同僚や上司、多職種でチームとなって日々の業務を進めているわけですが、最近とあることをきっかけに「私たちの仕事にスピード感って重要なのか?」と、ふと疑問に思いまして、今回はそれを少しだけ掘り下げてみようと思った次第です。

テキパキ仕事をこなしている人はカッコいい!

時折、「この人、本当に同じ人間か!?」と思うほど仕事が早い人がいますよね。頭の回転が早いのか?マルチタスク処理能力が高いのか?実は手が4本生えてるのか…?なんてことを考えつつも、自分の業務を地道に片付けるわけです。そのようなロールモデルが職場にいると、よい刺激になりますし、業務への意欲も沸きますよね!

自分もそのようになりたい!!と真似してはみるものの、かえってミスが多発し帰るのが遅くなってしまったりと、なかなかうまくはいきません。ですが、大丈夫。繰り返しチャレンジすれば、業務を早く進めるコツが少しずつ分かってきて、慣れていくと共にスピード感と正確性の両立を徐々にマスターできるはずです。気付いたら目を閉じていても業務をこなせる日がくるかもしれません!!笑

すべての業務を急いで終わらせるべき?

では、業務に慣れてきたり、もともと仕事をこなすスピードが早かったり、ベテランになって最低限のリソースで業務をこなせるようになったら、余った時間はどうなるのか?と考えてみました。(まぁ、普通に考えたら委員会や臨時的な対応など、早く終えればまた次の仕事が増えて、結局業務が終わることなんていつまでもない、というシチュエーションが思い浮かぶ方が多いと思うのですが、今回は別のパターンをお話します。笑)

私たち医療従事者の仕事は、「患者さんの力になること」というのが共通の目的だと思います。この目的を達成するために必要なこととして、患者さんやその家族とのコミュニケーションが挙げられます。書類作成やカルテ記入などの事務仕事は手早く終えられることが重要かと思いますが、このコミュニケーションに関しては、時間を使ったほうが良いところなのではないかと考えています。

患者さん本人の希望や胸に秘めた思いなどは簡単に聞き取れるものではなく、時間をかけて患者さんと信頼関係を作り、それによって初めて見えてくるものがあります。だから、やるべきことを早く終わらせても、患者さんとの時間が取れていなければ、本末転倒になってしまうのではないかと考える今日この頃です。

患者さんからの情報収集こそ、多職種連携の出番なのでは?

ここまで書いたところで、「目的もわかっているし、患者さんとの時間が取りたいとも思っている。でもそんな簡単じゃないんだよ!」という医療従事者の皆さんの悲痛な叫びが聞こえてくるようです(笑)。

先ほども書いたように、患者さんの力になること、それは一人だけ、一職種だけが奔走するのではなく、多職種で協力して患者さんの支援に必要な情報を集めていけば良いのです。

例えば、私が従事していた精神科入院病棟では、集団で2時間の作業療法を実施するのですが、その間に横に座って一緒に話すことができました。そうすると、そこでしか見られない患者さんの笑顔や様子があり、ポロッと本音が出てくることもあるので、すかざすそのような情報をキャッチして、「そうだったんですね!僕はそのお手伝いがしたいので、どうすればいいか一緒に考えていきましょう!大事なことなので、担当のDrやNs、PSWにもお伝えしておいた方がいいと思うのですが、ご自分で伝えますか?それとも私の方から話してしまっても良いですか?」と本人の気持ちを伺いながら多職種で共有するようにしていました。

終わりに

皆さま、改めて日々の業務お疲れ様です! 次から次へと業務が降ってきて大変な日々ですよね! それでも私たちはやらなくてはいけない業務がたくさんあり、やりたくてもなかなかできないこともたくさんあると思います。

ただし、僕たちは患者さんを自分一人で見ているわけではなく、多職種のチームで担当しています。今後も、お互いが連携して患者さんの力になれるよう頑張っていきましょう!

執筆者
坂場泰斗(作業療法士/メンタル部)

作業を通じてメンタルを整えていく方法を模索中。教育にも関心を持ち、精神科作業療法の啓発に力を入れています。

Twitter:@demiozx