高齢者施設で、患者さんの帰宅願望が強く出る場面は珍しくありません。その対応に悩むスタッフの声から、メディッコメンバーが普段どのように患者さんと向き合っているのかを聞きました!安心できる声掛けをするためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。
ぽりま(Ph)
状態が悪くない(施設にいる必要性が感じられない)から帰りたい方もいれば、それを含めて病識がない方もいますよね。私は、その方の好みの話題に持っていくとか、認知症の方には「今日は泊まっていきましょう」と声をかけてました。
みややん(ST)
おぬ(Ns)
帰れないってすごいストレスなので、少しでも帰ることから気を逸らせたくなりますが、むしろそこで無理せず、「家族が来るまで待ってていいですよ」なんて言って、椅子に座ってもらうこともあります。そのうち夕食の時間になりますからね。無理にやめさせなくてもいいのかなと。
たとえば、「夕飯を作らなきゃ」とか「愛犬の散歩に行かなきゃ」とか。だから、なぜその人が帰りたいと思うのかをじっくり聞いてあげる。それで、その理由を受け止めた上で、「ご飯は娘さんが準備してくれてるから大丈夫」とか「息子さんがワンちゃんの散歩行ってくれてるよ」など言うと安心されると思います。
あずまっち(Ns)
ぽりま(Ph)
もちろん、会話が難しい方もおられるので全ての方に通じることではないかもしれません。でも帰宅願望は「単に帰りたい」のではなく、その裏に理由があることを知った上で関わってほしいなと私は思います。
あずまっち(Ns)
ぽりま(Ph)
スタッフ側の事情で、「(長時間)話を聞く」というのがなかなか難しいみたいで。すでに傾聴には努めてくれているのですが、あまりにそれに付き合っていると他の仕事ができなくなってしまうのと、他の入居者へのケアの時間がとれなくなってしまうのが悩みみたいでした…。しかも、話したことをすぐ忘れて同じことの繰り返しになると、不毛に思われてしまって。
ご家族との関係がよければ、ご家族が迎えにくるまでこちらで待ってましょう!とか、晩ごはんを準備したので、食べていってください!みたいなことはよく使ってました!作業療法的には、帰ってから何かしたいことがあるのか、なぜ帰ることに重きをおいているのかで次のアクションが変わると思います!
坂場(OT)
ぽりま(Ph)
ご本人に話を伺い、関係のある話から、帰宅という方向ではなく別の方向に注意を向けることが多いと思います。「家に帰らなきゃ、、、」に対して、「ご自宅で何かしたいことがあるんですか?」と聞いて、「〇〇しなきゃ」が出てきたら、その〇〇に焦点を当てて、「以前よくやってたんですか?」とか、「対象者さんの役目だったんですね!」などと会話して対応していました!
坂場(OT)
ぽりま(Ph)
坂場(OT)
ぽりま(Ph)
~後日、今回の座談会を参考にポスターを作って施設に渡したら、スタッフさんが事務所の壁に貼ってくれました~