「とろみ」という言葉は、一般にも知られるようになってきたように感じます。在宅で利用者さん(患者さん)と関わるなかで「とろみ?へ〜ぇ。」と言われることが多かったですが「そろそろとろみをつけたほうが良いですか?そういうのがあるって聞いたんですけど」と言われることも増えました。そこで今回は「とろみをつけて美味しい飲みもの〜オススメ3選〜」をお届けします。尚、順不同です。良かったらそれぞれお試しくださいね。※個人の感想です
1.濃い味のフルーツ系ジュース
手軽に用意ができるジュース。その中では、ぶどう、オレンジなど濃い味のジュースがオススメです。ものによってはとろみが付きにくい場合があるので、ジュースにとろみ剤を入れて混ぜる→少し置いてからまた混ぜる、と2回に分けて混ぜる必要があります。
1度混ぜてとろみがつかないからと言って、とろみを追い足しするのはやめましょう。ダマができて、飲みづらさが増してしまいます。
2.炭酸ジュース
こちら、ご存知の方もいるかもしれませんが、2021年の日本摂食嚥下リハビリテーション学会でも大きな話題になりました。普段の飲みものはむせるのに、コーラはむせない…という患者さんと度々出会ってきましたが、今回それをしっかり数値などでも報告されました。
私もいろいろな炭酸ジュースにとろみをつけてきましたが、これは微炭酸から強炭酸までなんでも美味しい!と感じます。
ちなみに、今回の学会で提案された方法は「前の日にとろみをつけておく」ということです。詳しくはYoutubeをご覧ください。
3.日本酒
宴会部長気質な私は、ST同士の飲み会でとろみ剤を持参して参加することが頻繁。(お店の方々、グラスにとろみをつけてしまい、申し訳ございませんでした。笑)いろんなお酒にとろみをつけて、飲みきっては違う飲み物を注文、飲みきっては次の飲み物を…最後はよくわからなくなる、カンパーイ!となっておりました。
そんな中で「これは美味しい」と思ったのは、日本酒。(ビールは、炭酸ジュースと同じ要領でとろみをつけると美味しいです)とろみがついた日本酒(が売っているくらいなので、そもそも相性としては良いのだと思います。ワイン、焼酎も美味しいですが、日本酒は特にオススメです。※個人の感想です。
最近は、「とろみ付き飲料が出る自動販売機(https://www.apex-co.co.jp/toromi/)」がサービスエリアに登場するなど、まだまだ注目するべきポイントの「とろみ」。
「どうせ美味しくないんでしょう」という先入観を持ち、それを本当に必要な方に「美味しくなさそうだよね」と伝えてしまう場面を度々見かけます。
しかし、圧倒的に美味しいものが増えてきており、情熱を持って開発してくれている方たちと出会う中で「最期まで口から食べる」を叶えるには、関わる側の問題も大いにあるなと感じます。皆さんもぜひ、お試しあれ!
現在は、小児から看取りまでに携わる訪問ST。回復期リハ病院、教員、急性期、ことばの教室もチラッと勤務。摂食嚥下認定STだけど、やっぱりコミュニケーションって1番根っこだよねーと思い返しているところ。
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