本記事はメディッコ本「現場から学ぼう!看護師のための多職種連携攻略本」のあとがき座談会です。書籍をよりたくさんの人に知っていただこうと思い、公開します!さくりと読めるので、さくりと読んでみてくださいね!
「現場から学ぼう!看護師のための多職種連携攻略本」あとがき座談会
この書籍は看護師さんがよく困る多職種連携の第一歩になる本です。他職種のこと知らない方も、少し知り始めた方も、この本を読んで、現場で悩むアレコレについて解決できる糸口になればと思っています。私たちメディッコは、多職種による多職種のためのサイトを作りました。これを読んでくださった読者の皆様、そして職種に限らず多職種連携に悩む皆様に向けて、私たちメディッコメンバーから「多職種連携の一歩目」と題してエールを贈りたいと思います。
私が実践している多職種連携の工夫
白石(Ns)
細かなところではいろいろとありますが、一番はフラットに、職種としてではなく、ひとりひとりの人として関わるようにしています。もちろん上から指示することもなければ、特別扱いをして下手に出ることもないですね。PTさん・PTの○○さんというよりは、○○さんはPTの知識や技術がある人と最近は意識するようにしています。そうすると、自然と向こうも「○○病棟の看護師さん」という認識から少し変わってくれるように思います。
僕はなるべくコミュニケーションをとることを心掛けてます。挨拶はもちろんですが、仕事以外の話も積極的にする事で距離をなるべく縮めたいと思っています。仕事以外のことを話す事でお互いを知ることに繋がり、仕事が円滑にまわると思います。
福地(Ns)
かなこ(Ns)
相手を尊重する!自分の職種では当たり前のことでもそうじゃないことあるし、自分が知らなくて相手が知ってることなんてたくさんあるからーー!!!あとは挨拶かなぁ。おはようございまーすから連携が始まるよ!
なかの(Ns)
他職種の提案などを否定から入らずできるところからやっていこうと心がける。提案や協力しようと思ってもお互いが協力体制出来ていないと信頼関係気付けないですと思います。
できるだけ無駄そうに思えることでも同じ時間を共有することを心がけています。例えば、ナースステーションで看護師同士でちょっとした話し合いをしているときに同席して、「うんうん」と参加したり。そういう積み重ねで互いを知れて、当たり前に声を掛けれるような関係になると思ってます。あと、声を掛けてもらえるように隙きだらけにしています。
喜多(PT)
大平(PT)
相手のミスを絶対に責めない。あとは挨拶や名前で呼びつつ、患者さんのことを一緒に考えるチームという意識を共有できるように雑談などから入って、出来るだけ話しかけやすい雰囲気を作るよう心掛けています。他にも相手に興味があるように声掛けすることが仲を深めるうえで大切かなと思います!
話しかけやすい雰囲気を作るようにしています。廊下ですれ違う時の挨拶だったり、笑顔だったり。あと、真面目な方には真面目に、フランクな方にはフランクに、と、相手によって会話の仕方を変えたりもしますね。相手に合わせて、まずは会話してみることが連携の第一歩だと思っています。
たみお(PT)
須藤(OT)
他職種のことは良くわからないことばかりなので、とにかく教えてもらうっていう姿勢でいます。相手が新人でも、基本的に相手の考えを聞く姿勢は崩さないようにしています。
とにかく名前を名札で確認して、必ず名前を呼んで話しかける!あと、何かしてもらったらその後またお会いした時にもう一度お礼を伝えるようにしています。繰り返していくと相手にも名前を覚えてもらえて、『リハビリなら〇〇さん』というイメージから相談されることも増えました…!お礼、ほんと大事…!
えだな(OT)
坂場(OT)
笑顔ではっきりとした挨拶から始めてます!まずはこちらの存在から認識してもらうことが第一歩かなと思いますし、笑顔で挨拶されるのが鬱陶しいと感じる人はあんまりいないかなと思います!
私はストレートに「◯◯さんの、こんなところが素敵です。」と伝えることを意識しています。伝えない時は、とにかく笑顔対応。笑顔は作り笑顔でもいいんです。お互いにその場を気持ちよく過ごせる、その場の空気を共有できれば連携は進むと思っています。
みややん(ST)
ぽりま(Ph)
私が心掛けているのは、名前を覚えることと、最初に(相手の業務の邪魔をしない程度の)簡単な質問をすることです。例えば、施設に薬を届けた時、大箱の栄養剤はどう並べたら取りやすいか聞いたり、頓服薬の管理方法を尋ねたりなど。コミュニケーションのきっかけにもなりますし、相手への興味・関心や、協力姿勢を伝えるのに有効な手段だと思います。
ちょっとすれ違うくらいでも「おはようございます」や「お疲れ様です」のような挨拶をする。言葉遣いは丁寧に。敬語とまで行かなくても忙しい時に荒い言葉使いは要らない軋轢を生み出すので。
S.O(Ph)
イサミ(Ph)
自分から相手を知ることと、小さなことでも感謝を伝えることを心がけてます。
日々のコミュニケーションを続け、ちょっとした冗談が言い合える関係になることで、ちょっとした頼み事や多職種との連携が取りやすくなると思っています。
タサモ(ME)
鳥ボーイ(Ns)
相手の職種は関係なく人付き合いを意識していますね。世間話や家族の話、昼ごはんの話や趣味の話などで互いの人間性を知ったうえで一緒に仕事すると連携の質が格段に上がりますね!
これから多職種連携を始める皆さんへ
白石(Ns)
多職種連携で大事なことって、結局は基本的な挨拶や礼儀であったりもふくまれますが、その基本的なことができていないことも実は多いと思います。簡単で誰でもできることだからこそ、若いときから意識づけて、他職種を味方につけてほしいです!
多職種連携と言いますが、基本は人と人のコミュニケーションだと思います。無理に関わる必要も無いです。自分のペースで相手に興味を持って関わってみてください。
福地(Ns)
なかの(Ns)
他職種だと聞きにくかったりハードル高いと思いがちですが、どの職種もゴールは患者さんのより良い生活に向けて活動しています。きっと皆さんの仲間になってくれるはずです!!「One for all, All for one;一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために」
他職種だけど一つのチームなので、敵対したりバトったりする必要はありません。みんなで同じ目標を掲げて、それぞれの立場とやり方で進んでいってください!
喜多(PT)
大平(PT)
他職種に話しかけるってだけでハードルが高く感じるのは誰しもが通る道!だからこそ相手も気持ちを察して優しく接してくれるはずです!最初の一歩だけ勇気いりますが、その一歩をぜひ出してほしいと思います!
千里の道も一歩から!まずは他職種と話してみるところからです。緊張するかもしれませんが、その殻を破れば、きっとよりよい連携を築くことができます!
たみお(PT)
須藤(OT)
お互いに忙しいときはありますが、患者さんのためになることで嫌なことはありません。ぜひ声をかけてほしいですし、一緒に患者さんのことを考えたいと思っています。他職種でも遠慮なく、困ったらすぐ相談してください。
漫画、どうでしたか?!…じゃなかった、多職種連携は「こうしたら相手はどう思うかな?」が第一歩だと思います!気づかいも配慮もやってみて学べるものなので、最初は緊張するかと思いますが、ぜひ声かけからやってみてもらいたいなぁと思います。(ちなみに声をかけてもらったのがきっかけでデビュー作がそのままこの本に載ってます。声かけ、大事…!)
えだな(OT)
坂場(OT)
ほんの小さなことから多職種連携が始まります!同期の他職種と関係を作っていることも多職種連携のひとつかと思いますので、少しずつ進めて患者さんのためにチームで頑張りましょう!
できない自分に焦ったり、やってくれない相手に苛立ったりするかもしれません。まずは目の前のことから!
みややん(ST)
ぽりま(Ph)
「多職種連携」という言葉は堅苦しく感じるかもしれませんが、実際の多職種連携は、“すでにそこにあるもの”で、本当にささいなきっかけが入口となります。他職種のことを知ると、自分の職種としての幅も広がりますし、単純に他職種の視点は自分の職種とは違っておもしろい。ぜひ、まずはお近くの他職種に興味を持ってほしいなと思います!
自分が知らないことを他職種の方が知っていることは多々あります。ちょっとしたことでも聞いてみることから習慣化してみましょう、本当に困った時の連携がスムーズになります。
S.O(Ph)
イサミ(Ph)
まずは自分のことを満たしてあげて下さい。自分に余裕ができると、自然と周りに気を配れ、連携につながっていくと思います。
多職種の知らないことはたくさんあるので、まずは素朴な疑問を投げかけることで会話をしていってはどうでしょうか。そこからコミュニケーションが生まれます。
タサモ(ME)
Fats(Ph)
他のスタッフと距離を近くに持つことです。看護師だから、薬剤師だから、セラピストだから、と自分で仕事を線引かず、患者さんやスタッフのために何が出来るかを考えてみましょう。必ずしも職種ごとの専門性に立脚したものとか、固く考えずに何でも一緒に取り組むことです。気がつけば、いいチームになっていると思います。
自分の知らないことを知っている相手はとても心強い仲間になります!そして相手にとっても自分が心強い仲間になれるよう日々自分の専門領域について強くなっておくだけでOKです!あとは気軽に声を掛け合えば連携の始まりです!!
鳥ボーイ(Ns)
まとめ
喜多(PT)
現場によっては、他職種と連携することが当たり前になっている場合もあれば、そもそも顔を見たこともない他職種がいるという場合もあることでしょう。もしかしたら、他職種の前に同職種をどうにかしなければいけない!と思う人もいるかもしれません。本書がこれから多職種連携を深めたいスタッフのヒントとなり、現場が少しでも良くなることに貢献出来れば幸いです。是非、あなたならではの多職種連携を見つけ出してみてくださいね!