育休復帰から3ヶ月、忘れる力を生きる力に変えて

5月から約1年半の産休・育休を経て復帰したぽりまーです! 仕事を再開する前は、「前みたいにできるかな」「連日保育園から呼び出されたらどうしよう」「そもそも朝起きれるのか…!?」みたいな不安がありましたが、いざ始めてみると意外となんとかなるもの(家族の協力のおかげも大きいです!)。

主に経済的な理由で復帰したのですが、やはり自分の力で社会とのつながりが持てるというのはいいですね。自己効力感が高まります。そんな中で、自分なりに変わったこと・変わっていないことがあるので、(個人差でしかないけれども)ここに書き記そうと思います。

◆変わったこと

一番自分の中で変化があったのは、記憶力!です。覚えられなくなった、というよりは、忘れる力がめちゃめちゃ優位になった感じがします。前は空で覚えていられたようなちょっとしたことを、時間が経つと綺麗さっぱり忘れてしまうんです。今は仕事中、付箋がお供。とにかく目につくところにペタペタ貼っています。

そりゃそうです、出産後の痛みを忘れる力って本当にすごくて、人生で最大に痛かったはずの陣痛も、いまやすっかり忘却の彼方。痛みの波に伴って号泣したり、1人で痛みに耐えて過呼吸になったりしたのも事実としてはしっかり覚えているんですが、感覚記憶がすっぽ抜けています。産後数ヵ月は、数日前に片づけた物の場所が検討もつかなくなったり、お祝いで頂いた1万円分の金券を誤って捨ててしまったこともありました(行動力に記憶力が伴っていない……)。

今はその時よりはマシなものの、元の通りとはいきません。そんな変化もネガティブにならず、どう対策したら前と遜色ないレベルで行動できるのか、少しずつ折り合いをつけてやっています。

◆変わっていないこと

逆に変わっていなくて安心したのは、頭の回転速度と経験記憶です。膨大な医薬品情報を事細かに覚えるのは無理なので、気になることがあればその場で調べる対応で問題ないのですが、医師から処方を書く時に質問されたりなど、時にはスピード勝負で的確な情報にピンポイントでたどりつかなければならない場面もあります。

そもそも調べないといけない状況に気付けなければ初動から遅れてしまうのですが、そういった先読み力や瞬発力は今のところ劣ってないな(※比較対象は出産前の自分)……と自分では思っています。ちなみに医師から聞かれてすぐに答えられなかったことは、今でもたまに思い出してドキドキしてしまいます。笑

とはいえ、臨床現場はイレギュラーが付き物。つい最近は、変則的なスケジュールでカレンダー上の日数と薬の処方日数の計算がずれていたことに当日気付いて慌てました……。前だったら家に帰ってから、「あれで本当に合ってたっけ?」と思い返して間違いに気付くこともあったんですが、今は家にいる間はALL TIME何をしでかすかわからない子どもに思考を持っていかれっぱなしなので、そういうことも難しくなってしまいました。何にせよ、見直しは大事ですね…!

経験してみて実感しましたが、結局なるようになるしかないし、自分がなんとかしたいと願えば、周りが手を差し伸べてくれます。そして子育ては大変だけど、子どもはめちゃくちゃかわいい。この先、自分のキャリアをどうしていくか悩みながらではありますが、引き続き仕事もプライベートもステップアップしていけるよう頑張りたいと思います!

執筆者
ぽりまー(薬剤師)

新卒から調剤薬局で働いた後、異業種(医療メディア編集者)に転職し、2022年に訪問薬剤師として臨床に戻ってきた。約1年半の産休・育休を経て復帰。臨床現場のリアルな声を届けられる編集を目指している。

Twitter:@care_nekko