精神科に入院する患者さんは身体が元気な方が多いです。
また、他科の入院期間と比べ、長期にわたる入院が多いという特徴もあります。
そんななか、精神科の患者さんが1日をどのように過ごしてるか気になりませんか?
今回、長期入院されている慢性期病棟の患者さんの1日をご紹介したいと思います。
起床からお昼まで
起床時間は6時です。
これは他科でも同じだと思います。
しかし、精神科では夜間不眠で過ごされる方や、早朝覚醒の方など睡眠がしっかりとれない患者さんもいます。
私たち看護師は観察を怠らないようにします。
朝食は7時です。
自立している患者さんが多く、ホールで集まって食事をとります。
しかし、介助を要す方や高齢の方、早食いの方もおられます。
食事中に窒息を起こす可能性があるために、ここでも観察を怠らないようにします。
朝食後は自由時間です。
精神病院ごとに違いはあると思いますが、自立している方はバイタル測定をご自身で行われます。
自分で出来る事は自分でやっていただき、患者さんの自立を促します。
その後、OT(作業療法)を実施される方を作業療法室にお連れします。
私が在職する病院では、OTに「楽農」という農作業があります。
自然に触れて作物を育てるということはとても良いことだと思っています。
OTに行かない方はそれぞれ自由に過ごされています。
ホールでテレビを見ていたり自室で本を読んだり、将棋や麻雀をしたりしています。
その他に曜日によって介助者の入浴があったり、採血があったりレントゲンや心電図を撮るということもあります。
昼食は12時です。
昼食も朝食と変わりありません。
昼食後から消灯まで
昼食後も基本的には自由です。
開放病棟に入院する患者さんであれば、自由に外を散歩することもできます。
そして午後にもOTがあります。
私の所属する病院では曜日によって病棟でOTを行います。
OT室には行きたくないがOTをやってみたい方もいるので、看護師としては有難く感じています。
おやつが15時にあります。
これも病院によってあるなしがあると思います。
患者さんによっては食べ物をご自分で管理できなかったり、あればあるだけ食べてしまう方もいます。
そこで、職員がお預かりして15時に本日分をお渡しするということを私の所属する病院では行っております。
それ以外は自由ですが、曜日によっては入浴があります。
また、医師が来棟した時間に患者さんの状態に合わせて診察を行うこともあります。
夕食は18時です。
夕食の時間も病院ごとに違いがあると思います。
夕食も他の食事と変わりありませんが、夜勤者のみになりますので観察と介助にはより注意が必要になります。
夕食後も基本的に自由です。
患者さんたちは各々に好きなことをして過ごします。
消灯は21時です。
最近では消灯時間を変更している病院もあると思います。
消灯前に寝ている方もいれば、消灯後に起きている方もいますので、1時間に1回は巡視に周り確認と観察を行います。
まとめ
今回は、精神科での患者さんの1日のスケジュールを解説してみました。
あまり他科と変わりはないかもしれませんが、少し違う部分があることも知っていただけたでしょうか。
精神科に長期にわたって入院する場合には、このような生活が年単位で繰り返されています。
患者さんはきっちり時間通りに毎日の生活を繰り返す人もいれば、時間にルーズな方もいます。
どちらかというと時間に正確に行動している方が多いです。
患者さんの生活リズムを把握し、生活リズムを整えるよう援助したりするのも看護師の役目になります。
もちろん、これは私の所属する病院の1日であり、全ての病院に当てはまる事ではありません。
閉鎖病棟ではまた違う生活になります。
精神科の患者さんはこのような毎日を過ごしているのだなぁと知って頂けたら嬉しいです。
整形外科から精神科へ勤務中。メンタル系ナースマンとして、地域密着型の医療者コミュニティを形成しつつ、心と身体の予防医療の普及活動中!
Twitter:@nurseman_nao