現場での教育って難しいですよね。
新人教育など若いスタッフへの教育なんかは力を入れている所も多いと思います。
そんななか、私はなんと、中途採用者や異動者という経験のある教育を一手に任されていた一年でありました。
今年度で5人の経験のあるスタッフ教育に携わった経験から感じたコツを紹介したいと思います。
①相手のレベルを見極める
相手がどのようなことを経験してきたのかをよく聞き取り調査をする必要があります。
相手が病院内での異動なのか他の病院からの転職なのかや、以前いた部署がどのような部署なのかなどがポイントです。
A:その分野のことを知っているが、いまの場所でのシステムを知らない
(例:他院でICUの経験→転職して別のICU)
B:いまの場所でのシステムは知っているが、その分野のことを知らない
(例:院内異動で初めてのICU)
C:システムも分野も知らない
(例:新人、もしくはそれに近い習熟度)
大別するとこのような感じです。
Cは手術室や救急外来など病棟とは少し違うシステムで仕事をしている(もしくは逆)ようなところからの異動などが当てはまります。
こちらはおおよそ新人教育のようにシステムと病棟で必要な知識をサポートする必要があります。
Bは主に新しい分野で必要な知識のサポートになります。
学習方法などは本人のやり方がある可能性が高いので押し付けるのではなく相手の方法に合わせる方がスムーズに進みます。
Aですが実はここが一番難しいです。
同分野での経験があると「以前との違い」に戸惑いやすくなります。
特に環境によって「自分の職種がこの範囲まで仕事を担うことはなかった」や「もっとこういう風にした方がいいのにな」という考えが浮かびやすいのです。
Aの人は即戦力だと思い負荷を掛けがちですが、不慣れな環境での戸惑いは非常に表出しにくいので特にメンタル面のサポートをする必要があります。
②距離感を大事にする
新人とは違うのでべったりサポートをし続けると相手のプライド傷つけることがあります。
特に「不安なんでしっかり見ていてほしいです!」というタイプでない限り、適度に距離を保ちながら安全を確保できる距離でのサポートでないと「信用されていない」「馬鹿にしている」という気持ちが沸いてくることもあります。
抽象的で難しいですが、相手の求めている距離感に敏感に対応する必要があります。
「どの程度サポートが必要ですか?」や「大丈夫だとは思いますが、今回は横で確認させてもらっていいですか?」など口頭で確認する方が確実かもしれません。
③生活が安定しているかを確認する
「新しい環境でのストレスの正体」でお話ししましたが、生活パターンの変化がストレスになっている可能性があります。
特に子どもがいる方、共働きの方など私生活にも変化が強いられている場合には注意が必要です。
普段の雑談から私生活をさり気なく聞いてみたりしてください。
そういうところに気がついてもらえると、相手は一気に心を開いてくれる可能性があります。
相手の全てを知る必要はないですが、仕事をする上で何がストレスとなっているかを観察してサポートのすることが重要です。
経験のあるスタッフは部署にとってとてもありがたい存在です。
しかし教育支援を間違うと貴重な人材が離れていってしまう可能性があるので、しっかり相手を尊重しながら自分の部署にフィットしてもらえるようにサポートしてください!
めっちゃむずいけどな!頑張りましょう!読んでくれた人に幸あれ!