後輩指導係として思う、変わったこと・変わらないこと

みややん(ST)

訪問リハに従事しています、ST14年目のみややんです。

ST5年目くらいから、養成校教員+リハ病院、養成校教員+急性期病院、訪問リハ事業所+リハ病院など、「常に」と言っても良いほど“複業”をしながら働いてきました。以前は自分でリハの単位を取るような働き方をしていましたが、今の複業先ではアドバイザーとして後輩の(時に先輩にも)リハ場面を見学し、患者さんの評価を一緒にしたり、より良さそうなリハの方法を提案するなどしています。

いわゆる“最近の若者”と関わってみて

数年前から、ひとまわり、またはひとまわり以上「下」の後輩と関わるようになりました。ここ数年はコロナ禍入職ということも相まってか、どこかのんびりしている子が多く、ONとOFFがはっきりしている印象。私が関わっている後輩たちがたまたまそうなのか、教科書を買って勉強したり、論文検索をする子が減っています。「3,000円あったら推し活に使う。それ以外はナシ」なんだとか。著名な先生のことも知らないし、学会に参加する子たちも少ないような。研修医の先生も、ほとんどテレビは見ず、動画サイトを見ることがほとんどなんだとか。時代の変化なのでしょう。

ただ、変わらないと思うこともあって、業務時間中はしっかり患者さんと関わっているところ。“しっかり”という表現は客観性に欠けますが、例えば「相談したいことがあって…」と、よく声をかけてくれます。私も先輩によく聞いていたなぁ、と思い出して可愛らしく思うのです。

転職先の変化

以前はリハ病院から急性期病院や老健などに転職していた同僚が多かったですが、最近大幅に増えているのは訪問関係への転職。他職種と同様に、訪問に携わるSTも近年増えているのです。まだまだ地域によってバラツキはありますが、「STさん、探していました!」と知名度も上がっているように感じます。

私が初めて転職をしたのは、4年目の時。なぜなのでしょうね、後輩たちも3〜5年で転職を考えている子が多いです。中には、「もっと先輩から教わりたい」を理由に転職を決める後輩もいました。“教えてくれる先輩”を探すのは、なかなか簡単なことではありません。

私からの提案としては、自分の職場外の方たちとも関わること。隣の病院・施設にどのようなスタッフさんがいるのか、知らない方も多いですよね。地域の連携会もあるかもしれませんが、サマリーをもらったところには積極的にアプローチするなど、輪をどんどん広げていって欲しいです。

小児に関わる訪問事業所が増えた

昨今は、小児に関わる事業所が増えました。新生児医療など高度医療に関わっていた看護師さんが、地域で訪問看護ステーションを開設することが増えたのも要因のひとつと考えます。私の新しい転職先も、そのうちのひとつです。つまりは、これまで成人、高齢者を対象としてたリハ職も、小児リハビリテーションの勉強をする必要があります。特に摂食嚥下障害のあるお子さんは、これからその機能を学んでいく真っ只中。「子どもは“小さな大人”」では、ないのです。

STの活躍分野は広がっていますし、特に在宅でSTを待ってくれている療養者は多いです。若手の方々は、まずはたくさんの方々と関わりながら自分の幅を広げ、病院・施設などでしっかりとSTとしての業務に取り組み、勉強し、日々を過ごして欲しいです。

執筆者
みややん(ST)

現在は、小児から看取りまでに携わる訪問ST。回復期リハ病院、教員、急性期、ことばの教室もチラッと勤務。摂食嚥下認定STだけど、やっぱりコミュニケーションって1番根っこだよねーと思い返しているところ。

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