突然ですが、皆さんは大食いですか?少食ですか?
私は「結構食べるほう」だと思っていた時期があったのですが、友人と食事に行くと「あんまり食べないね」と言われたことがありました。
「結構」って主観的…。
患者さんにも同様で「お水飲んでいますか?」という質問に「結構飲んでいます」とお返事いただいたので、詳しく聞いてみると「1日400mlしか水分を取っていなかった」ということがありました。目が飛び出るほど驚いたのです。食事が不足することにより体重が減ることはもちろん、水分不足で活気が出なかったり、重篤になれば意識障害が起きることもあります。
今日は、「結構、食べています」の把握のHowToをお伝えしようと思います。
「何を・どのくらい?」
まず、①1日何食?②何を食べている?③水分は各食コップ何杯?この3点を聞いてみましょう。
「食事は1日3食」と思いがちですが、働き盛りの私たちと、動きの少ない患者さん達ではお腹の空き具合も異なります。また、食事に関心があるか、口にできるものが手の届く範囲に置かれているか、同居者はいるかでも異なります。これは結構、穴です。
ペットボトルだと「1日何本飲んでいる」とわかりやすいですが、食事中はコップで水分を取る方も多いです。
「食事中コップ1杯は飲みますか?」と聞いてみましょう。
大事な栄養!タンパク質は、こぶしくらい
「バランスの良い食事」を取ることは大切ですが、そもそも食事量が少ない人は「バランスより量」。特に大切なのは、タンパク質です。
タンパク質は、皮膚・骨・筋肉・血管を強くするなど超重要な役割を担ってくれています。種類もさまざまですが、卵、肉類、豆腐、乳製品などに含まれていますが、目安量は「1食ひとこぶし」くらい。
前述した「何を食べている」の中に、これらが入っているか聞いてみましょう。
「こぶし1コ分くらい取りますか?」と聞けば、さらにイメージしやすいですね。
時には定期的な評価を
「気づいたら痩せていた」というのが怖いところ。定期的な評価は大切です。
専門的な評価方法はいくつかありますが、簡単に評価できるツールが「簡易栄養状態評価表(Mini Nutritional Assessment=MNA)」です。
私も普段、現場で使用しています。私は初回、3ヶ月後、6ヶ月後などある程度長期間で使用、評価の際に食事内容の聞き取りを行っています。
「気にかける」だけで変化していくものがありますよ。
まとめ
「在宅療養者の7割が低栄養(低栄養、疑いを含む)」と言われています。数値で評価した後、その方に合わせたサポートの方法を多職種で行っていきましょう。
現在は、小児から看取りまでに携わる訪問ST。回復期リハ病院、教員、急性期、ことばの教室もチラッと勤務。摂食嚥下認定STだけど、やっぱりコミュニケーションって1番根っこだよねーと思い返しているところ。
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