職員食堂、同じ釜の飯を食うことが多職種連携のきっかけに?

白石(Ns)

こんにちは!看護師兼ライターの白石弓夏です。

皆さんが働く施設には、職員食堂ってありますか!?私はかれこれ看護師として15年くらいの間でいくつか病院や施設などで働いてきたんですが、「職員食堂って多職種連携のきっかけがめちゃくちゃ生まれる場所じゃん…」と思ったエピソードがいくつかあったので、ちょっと紹介したいと思います。

他病棟、他職種の動向がなんとなくわかる

職員食堂は基本的に職員なら誰でも入れるところで、場所によっては病院附属の学生さんや一般の方にも開放しているところなどもあると思います。私がこれまで働いてきたところは、主に職員向け(一部学生)のみのところでした。自分の病棟以外の職員と接する機会だったので、虚無顔でごはんを食べながらもちょっとした人間観察してしまう自分がいました。

たとえば…
「あの病棟の看護師たちはいつも時間ぴったりに大勢で食堂に来るし、いつも最後までのんびりしているな~。病棟忙しくないのかな~」
「あのリハさん、いつも病棟ではやや不愛想で大人しい感じなのに、同僚と一緒だとあんなバカ笑いとかするんだな…。普段からももうちょっと話できるようになりたいな」
「あの先生、いつもひとりだな。誰ともしゃべらずずっとスマホみてる…。あ、あれ○○のゲームじゃん!え、推せる!!」など。

特別じろじろと人間観察をしてやろうと思って見ているわけではなく、たまたま目に入ってしまった…的な感じではあるのですが(ほんとか)、職員食堂でなんとなく顔見知りになっていると、敵情が少しでもわかって有利なのではないかとひとり思っている私です(笑)。

困りごとの解決のきっかけになることも

これまでいた大きな病院の職員食堂では、他病棟や他職種の人たちを遠目に眺めるだけだったのですが、今働いている病院はそれほど大きな病院ではないため、職員食堂もこぢんまりした感じです。しかも、ここに来るスタッフは限られているので、普段からもお互いにあいさつをする顔見知りの状態という、なんとも不思議な感じです。部署や職種は来ているユニフォームからなんとなくわかっていても、名前は知らない状態。だけど、わざわざ他部署に行って相談するまででもないけど、ちょっと相談したいな〜みたいなときに、社員食堂は打ってつけの場だと思ったのです。

たとえば…
私が受け持っていた患者さんの担当リハさんから、「最近○○(患者名)さん、リハビリのモチベーション下がってきていて〜」みたいな相談を受けることが。「あ、もしかしたらこの間、先生からのICのときに○○って言ってたからかも。けっこう気にしている様子だったから」と、看護師視点で情報共有したり、解決策を一緒に考えたりなんかして。そこまで長い時間でも口数が多いわけでもないけど、こうしてちょっとした相談ごとをやりとりできるのっていいよなぁと思うことがけっこうあります。

食堂で話したことがきっかけで、とあるスタッフからは、「看護師さん、いつも病棟では忙しそうで声かけるの勇気いるんですよ。なので気軽に聞けて助かりました〜」なんて言われたこともありました。それはまぁ、普段から威圧感がある看護師が悪いな〜とは思うんですが(笑)。

『同じ釜の飯を食う』まではいかないにしても、ただごはんを食べる場というだけではなく、同じ場所でごはんを食べながら気軽にやりとりできる場として、他部署や他職種とのちょっとしたやりとりのきっかけになるんだなと気付いた次第。今後も職員食堂の場をうまく活用していきたいと思います!

執筆者
白石弓夏 (看護師)

小児科と整形外科の病棟で経験を積み、現在は看護師兼ライターとして奮闘中。病院外でも積極的に働き、いろいろ吸収している。メディッコではポジティブ担当。

Twitter:@yumika_shi