かなこ(Ns)
S.O(Ph)
白石(Ns)
かなこ(Ns)
ねーねー!最近カルバペネムのように抗菌薬が全国的に供給不足が続いているよねー!うちにも使用量は最低限にするようにという院内メールが来たんだよね。看護師としては、「ふーん、そうなんだ。大変そうだな」って感じなんだけど、薬剤師さんとしては、「めっちゃやばい」って感じなのかな?…という素朴な疑問。薬剤師さん教えてー!
抗菌薬適正使用を厳しくしているところは影響が少なめで、していないところは影響が大きいと思うよ。なので、施設によって捉え方がかなり変わるだろうね。
S.O(Ph)
かなこ(Ns)
そうなの!?前に病棟勤務していたときは、がんの化学療法中による発熱性好中球減少症(FN)で使っていたイメージだったから大変そうだな~と思っていたけど、実際はどんなことをしているの?
抗菌薬の適正使用をきちんと守っているところは、例えばカルバペネムの使用量がきっちり減っていくんだよね。本当に使用すべき場面を常に検討しているから。FNだったとしても、「この症例はカルバペネムじゃなきゃいけないのか?」と常に考えている施設は、そこまで影響が大きくないんじゃないかな。とりあえず広域抗菌薬、みたいな施設は困るかもね。
S.O(Ph)
白石(Ns)
とりあえず○○ってわりとありそうだよね…。
たとえ広域抗菌薬で始めても、デ・エスカレーションといって培養結果に基づいて狭域の抗菌薬に変更(または中止)できないか考えるんだ。早い段階からこういったことをきちんと考えているかどうかは、在庫管理が適切にできるかどうかにも結構影響すると思うよ。
S.O(Ph)
Fats(Ph)
僕としては、手強い耐性菌に対する大事な攻撃手段として広域抗菌薬は温存したいので、いっそカルバペネムとかはちょっと品薄くらいの方が適切使用が促されるかもしれない、くらいにはうがった見方をしているよ(笑)。カルバペネムは相応な理由がないと使用すべきではないっていうのが現状のスタンダードだし、FNには適応もあってガイドラインでも推奨されているセフェピム塩酸塩でダメな理由がないと使わないですね。
そうだよね。アクセスはちょっと厳し目くらいが適正使用にはいいのかも。
S.O(Ph)
かなこ(Ns)
へー!そうなんだ!たしかに、セフェピムはよく使っていたなぁ。病棟勤務のときにはそこまで使い分けを気にしてなかったんだよね。
医療用医薬品の供給不足から薬剤師の仕事を振り返る
白石(Ns)
私もこれまで看護師としては供給不足を強く実感することがあまりなかったかも。裏で薬剤師さんが、現場が困らないように根回ししてくれているんだね。そもそもこういう供給不足のときって薬剤師さんは基本的にどんな対応をしているの?
所属する施設によってさまざまだとは思うけど、薬剤師としては主に以下のようなことをやっているよ。
・卸に今後の納入量の予定確認
・自施設での使用見込み数確認
・代替薬の検討、およびその確保可否確認
・制限がかかる薬剤の適正使用の院内への依頼
そして当院は、ちょうどメロペネムが在庫がなくなる可能性が出てきたところ…。
・卸に今後の納入量の予定確認
・自施設での使用見込み数確認
・代替薬の検討、およびその確保可否確認
・制限がかかる薬剤の適正使用の院内への依頼
そして当院は、ちょうどメロペネムが在庫がなくなる可能性が出てきたところ…。
S.O(Ph)
白石(Ns)
なるほどー!特に最後の院内への依頼というのは、もう少し詳しく聞きたいんだけど、具体的にどんな働きかけをしているの? 医師もわざわざ在庫がどのくらいかと逐一確認しているわけではないと思うし、どんな感じで調整しているのか気になる…! 電カルで処方欄のところでなに通知が出たりとかできるのかなぁ。
病院によっていろいろ異なると思う。処方入力時にアラートを出したり、患者限定にして登録をしないとオーダー入力できないようにしたり…とかかな。供給制限からは少し外れるけど、上記にあるような広域抗菌薬なら感染症科の許可制になってるようなところもあるみたいだね。もちろん事前に供給制限がかかってることは院内に周知しているけど、医師も忙しいので…。
S.O(Ph)
かなこ(Ns)
あ!そういえばうちの病院では、バンコマイシン、メロペネム、ドリペネムなどを使うときは、書類作成が必要なはず!
白石(Ns)
かなこさんがいうように、大きな病院だと抗菌薬の使用届みたいなのがありそうだね!病院によっていろいろあるんだね〜。私のところはどうしてるんだろう?
抗菌薬の使用届・許可制は供給制限というより、抗菌薬の適正使用の目的のためかな。加算にもしっかり規定されているんだよね。
S.O(Ph)
白石(Ns)
そうか、そもそも目的が違うのか!何か看護師や他の職種が協力できることとか、注意できることとかってあるのかな?
看護師さんに対しては、代替品がコロコロと変わって外観の違いや規格の調整が多々発生するのを許してほしい…とかかなぁ。医師に対しては、本当に必要な人にだけ使ってほしいと思う。事情を考慮してくれる人がほとんどだけど、人によっては「なんで(薬が)入ってこないんだ!」と医師がご機嫌斜めになったり、規格変更により溶かすバイアル数が増えて看護師さんから小言を言われることもあるので…。
S.O(Ph)
ぽりま(Ph)
ひえええええ:;(∩´﹏`∩);:(困ってるのは、薬剤師も同じなんですよ…!と伝えたい)
白石(Ns)
あったしかに、バイアルが2つになるのは地味につらかった思い出が(特に小児科のとき…)。いやぁ、皆さま本当にいつもお疲れさまです。
医療用医薬品の供給不足については、それぞれの職種でできることを、それぞれに頑張りましょう!