施設へ入所した患者さんの生活をのぞき見してみよう

あなたは、患者さんの退院後の生活をイメージすることはできますか?自宅への退院はイメージしやすいと思いますが、施設に入所する場合、どんな生活をしているのか分からないという方もいるのではないでしょうか。

今回、特定入居施設(ケアハウス)に勤務している現役理学療法士が、一般的な施設で過ごす入居者の1日をご紹介します。

毎日の体操とレクリエーションを欠かさない

特定入居施設がどんな場所かわからないという方もいると思います。

特定入所施設は、比較的自分で動ける方から全介助レベルの方まで、様々なレベルの方が生活している老人ホームです。

一般的に施設では、集団体操とレクリエーションという運動があります。その頻度は施設によってさまざまですが、私の施設では集団体操は週2回、レクリエーションは週1回行っています。集団体操は、職員が前に出て棒体操や口腔体操、さらに全身を使った運動を行います。レクリエーションは、体の動きにプラスして別の要素を取り入れたものが多いです。歌いながらボールをリレー形式で渡したり、職員の手拍子に合わせて棒を振るなど、さまざまな方法があります。なるべく入居者全員ができて、かつ楽しめるものを考えながら行っています。

入所者の希望を叶えるための工夫

施設入所と聞くと、中には「牢屋に閉じ込められる」といった、閉鎖的なイメージを持っている方もいらっしゃいます。そうならないために、ときには外部サービスを利用しながら工夫しています。

例えば、お買い物が好きな入居者のために移動スーパーを呼んだり、髪を切りたい人のために施設へ美容師を呼んだりしています。また、料理が好きな人のために「おやつクラブ」という1から料理をして皆で食べる会みたいなものもあるんです。

挙げはじめるとキリがありませんが、施設はさまざまな外部サービスを利用して、利用者が充実した生活を遅れるように工夫しているということを覚えておいてください。

時にはお出かけして気分転換

いくら施設の中に外部サービスを入れても、たまには外の空気が吸いたくなるものです。なので定期的に、四季の景色を楽しめる場所にドライブに行くことがあります。車いすのまま乗せられる介護車を利用するので、誰でもドライブに出かけることができます。また、外出先でお買い物を楽しんだり、現地で少し観光して楽しんで帰ることが多いです。

まとめ

特定入居施設で過ごす入居者の1日はイメージできたでしょうか?病院から施設へ退院した患者さんは、今回紹介したような施設生活を送ることが一般的です。ただし、施設によって違った取り組みをしている場所も多くあり、入居する場所によって楽しめることは変わってきます。興味が湧いた方はぜひ、一度調べてみてください!

執筆者
大平拓巳(理学療法士)

病院に所属しない働き方を模索中。 ただ今webライター・放課後デイサービスでアルバイトをしています。リハビリと睡眠を勉強。