管理薬剤師の仕事って薬剤師の仕事とどう違うの?

管理薬剤師って言葉は聞くけど、どんな仕事をしているの?薬局長のことだよね?などなど、薬剤師と管理薬剤師の仕事の違いってなかなか知られていないと思います。

そこで今回は管理薬剤師の仕事について紹介していきます!

そもそも、管理薬剤師とは?

管理薬剤師とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法における第7条第1項及び第2項)により、薬局に配置することが義務付けられている管理者のことです。

法律上の名称で用いられるのが薬局管理者であり、薬局では薬局長や管理薬剤師と呼ばれます。ただし薬局によっては、薬局長と管理薬剤師を分けているところもあります。

では、薬局長と管理薬剤師の違いは?

具体的には、社員の勤怠管理や売り上げの管理など薬局の運営に係る部分を薬局長が行い、医薬品の管理など医薬品に係る部分を管理薬剤師が行うといった形で分業している場合があります。

ただし、前述の通り全てを管理薬剤師1人が担っている場合もあります。

管理薬剤師が担う “管理” の仕事とは?

さて、お薬を正確に患者さんへ渡すための業務である調剤や鑑査(監査)、服薬指導など、いわゆる薬剤師の業務の他に、管理薬剤師が担っている”管理”業務には、どんなものがあるのでしょうか。以下をご覧ください。

  • 一般薬剤師、事務員の勤務状況の管理(残業や有給消化も含む)
  • 薬学の専門的な知識が必要な事例等、従業員等ができない場合への対応
  • 店舗内の医薬品、その他の物品等(医薬部外品、化粧品等)を適正に管理
  • 医薬品と他の物品等(医薬部外品、化粧品等)を区別して貯蔵、陳列
  • 医薬品等が不良品とならないように、遮光、冷所等、適正な保管
  • 設備の不備等、問題があった場合、開設者に改善するよう意見具申
  • 不良品、不正表示品(例;有効期限切れ、表示不備品等)を発見し、処分

このように管理薬剤師は、調剤薬局が適切に運営されるように全体的な管理を担っています。また病院の薬剤師と共同して一部の疑義紹介を省くためのプロトコールを作成したりもします。

まとめ

いかがしょうか。なんとなく管理薬剤師の業務をイメージ出来ましたでしょうか。

管理薬剤師は処方薬の調剤だけでなく、薬局の全体的な管理・運営を担っています。もちろん責任ある立場ですが、その分、自分が実現したい薬局運営を行えるメリットもあります。

他にも「こんな部分はどうなの?」、「これは管理薬剤師の業務なの?」などなど具体的に何か分からない部分がありましたら、仰ってください!機会がありましたら、また寄稿させていただきます。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

執筆者
根本真吾(薬剤師/薬学博士)

CRO、薬局薬剤師を経て医薬品情報学の道に進んでいます。医薬品情報の提供を通して人々の利益向上に貢献します。Twitterアカウントはこちら→@Vannyamoto