そのレンタル品は綺麗です!福祉用具貸与の世界(2)

こんにちは、福祉用具専門相談員としても働いている理学療法士の喜多です。今回は福祉用具の世界のお話です。

その福祉用具、きれいなの?

要介護状態の人が自宅で使っているベッドや車いすなどの福祉用具は多くがレンタル品です。レンタル品ということは、誰かが使ったことがあるものなのですが、そこで一つ疑問が湧きませんか? そうです、「そのレンタル品本当に綺麗なの?」というところです。

要介護状態の方が使われるので、なかなか掃除が出来ないことや、食べ物や体液などが付いていることも考えられますよね。レンタル品で安く借りれるからといって我慢しなければいけないのでしょうか。

その福祉用具、めちゃめちゃ綺麗です!

福祉用具の多くは、福祉用具貸与事業所から利用者さんのところに運ばれます。しかし、福祉用具を管理しているのは福祉用具貸与事業所ではありません。福祉用具貸与事業所に貸し出す、卸業者と呼ばれる人たちが管理しているのです。

この人たちは普段は福祉用具のメンテナンスや清掃を行い、新品同様に綺麗にした状態にして、安全に気持ちよく使えるようにしています。 メンテナンスや清掃には専門的な機械や大掛かりな機械が必要であるため、その部分は卸業者さんに専門的に担っていただいています。

僕も実際にメンテナンスや清掃の現場を見させていただいたことがありますが、「これは僕達には出来ないなあ」と思うような大がかりな現場でした。利用者さんには見えないですが、卸業者と福祉用具貸与事業所がタッグを組んで利用者さんに良い商品を使ってもらえるようにしているのです。

見えないスタッフのことを考えてみて

このように福祉用具ひとつに限っても見えない所で働いてる人がいます。もちろん車椅子やベッドを作るメーカーの人、それらを作るために研究を行っている人がいます。

知らない世界でも見えないところで活躍している人達がいると、日々の業務が少し面白く見えてくるかもしれませんし、もっと連携の面白さにも気づけるかもしれません。

 

執筆者
喜多一馬(理学療法士/代表)

言わずと知れたメディッコ代表。

Twitter:@rehamame