僕は理学療法士として10年以上の勤務経験があるのですが、そのときには病院外の人たちとの関わりは滅多にありませんでした。患者さんが退院後に関わるケアマネや他の在宅スタッフと退院前のカンファレンスで話したことがあるくらいです。
今回のコラムでは、そんな僕が転職して初めて地域ケア会議に出席したときに感じた衝撃について書いていきます。
地域ケア会議とは
以前、みややんのコラムで紹介されていたように、地域ケア会議とは、「地域で要支援とか要介護状態にある人のことを考えようぜ!」みたいな会議のことです。
コラムにも書かれていたように、僕も初めて参加したときは、「こんなにたくさんの組織に属するたくさんの職種の人が関わるのか!」と感心しました。病院時代には見えていなかった“人と人のつながり”によって生活が成り立つような場面があるのか…。これが在宅や!などと、無駄に関西弁で熱くなったものです。
地域ケア会議にいて意外だった人
僕の参加した地域ケア会議には30人ほどが参加していたのですが、そのなかでも一番びっくりしたのが、「カフェのマスター」です。
「え、なんで?」と思ったのですが、自己紹介を聞いて納得しました。
マスター「〇〇カフェのマスターをやっています。カフェをやっていると地域の人たちと毎日関わるので、最近来ないなぁ…とか、体が弱っているなぁ…などを知ることができます。そのたびに、地域包括のケアマネさんと連絡をとることがあって…。」
あぁ、そうだよな! ケアマネを含む専門職は、基本的には要介護や要支援状態になった人と関わるので、要介護申請を行っていない人の状況を把握できるのは、専門職ではない地域の方が多いですよね。地域での生活をするってそういうことよなぁ…と、納得したのでした。
その後も、会話の中心に
そのカフェのマスターの様子を見ていると、地域ケア会議で多くの専門職と顔見知りのようでした。
「先日はありがとうございました」
「最近〇〇さんが来てなくてさぁ」
といった会話をあちらこちらでしておられて、「これが本物の多職種連携やん…」と感じさせてもらいました。
日々の業務でいっぱいいっぱいの僕たちですが、ちょっと視点を広げてみるとたくさんの人たちが活躍しておるのですね。
地域ケア会議、もし開催される情報を手に入れたら、ぜひ行ってみてください!