授業でそんなことをしていた…!?他職種もびっくりな実態

先日、薬剤師さんから「漢方の授業で漢方の材料となる薬草の勉強をするために、学校に植物園があって〜」という話を聞いてめっちゃ驚いた、ということがありました。メディッコのメンバーでも、実は自分の職種もこんな授業やってたよ!っていうちょっと変わった話があったら教えてほしいです!あと、その授業が実際どれだけ今の仕事に役立つのかみたいなところも含めて!

須藤(OT)

僕のところでは、藍染めするための葉っぱを栽培、ろくろでの陶芸、MY機織り機を木の板から作るなどの授業があったね。これらはすべて作業療法で扱う手工芸の授業なんだけど、実際に経験しないとどんな能力が必要で、どんな道具の工夫があったらいいかイメージできないので、体験できてよかった。今でも役立っています。あと、授業で利き手交換のアプローチの課題が出て、1週間だけチームの1人が利き手交換(左手で生活してもらう)をやったね。チームごとにいろんなアプローチがあって、休み時間に非利き手でジェンガをしたり、黙々と塗り絵をしたり、さまざまだった。その引き出しが今の利き手交換のアプローチにもつながっていて、役に立っているなぁ~と思うよ。
僕の大学にも薬学部があるので植物園があって、漢方の作り方や味見もさせてもらったことがあるよ。自分の学生時代だと、体育でパラスポーツみたいな授業があったね。印象に残ってるのは、ブラインドテニスやゴールボールみたいに目隠しして聴力を用いて行うスポーツ。言葉や音、その他の感覚を使ってコミュニケーションを取ることの大切さを学べたと思うな。あと、その体育の授業で車いすの障害走みたいなものがあって、ウイリーなどを練習する時間もあった。車いす移送するときのタイヤの使い方や段差の乗り越え方なんかを実体験できた面白い授業だったなぁ

なかの(Ns)

あずまっち(Ns)

他の学校でもメジャーなのかわからないけど、私がいた学校では老年看護の授業でおむつを1日(24時間)はく体験をしたことがあったな。はくだけでなく、オムツ内で排泄もするというミッション。オムツのはき心地、羞恥心、オムツ内で排泄する違和感や不快感などを学ぶ目的だったけど、看護師として働くようになってからもこのときの体験が思い出される場面がチラホラあるね
おむつをはく体験、うちの学校にはなかったな…。戴帽式とかもなかったし。

かなこ(Ns)

あずまっち(Ns)

戴帽式は私もなかったです〜。そもそもキャップかぶったことすらない…!
そうなんだ!私はオムツ体験も戴帽式もやったわりと古いしきたりとか大事に(?)する学校だったな!オムツ体験は後日レポートに書かなきゃいけなくて、私は自制の気持ちが勝ってしまって、正直できなかったとつらつらとそのときの気持ちを書いたけど、同級生のなかには実際オムツ内排泄していないのに、いかにしたかのように書くか…みたいなことで盛りあがっていて、それはそれですごいなと。あとは、今はもう行われていないけど、教育キャンプみたいなのが1年生の夏休み頃にあって。看護師としての心構えとかチームワークの在り方みたいなのを自然のなかで学ぶみたいな授業で、私はわりと楽しんでいたけど、みんなしんでたね…(笑)

白石(Ns)

喜多(PT)

へぇ~ナースキャップのやつは絶対にあるわけではないのか!けっこう衝撃。こういう話はやはり作業療法士が話題多そう…理学療法士はあんまりないなぁ(笑)。
私もいろいろネタあるよ!よく覚えているのは3つの授業かな!

ぽりま(Ph)

①全員に3種類の生薬がランダムに入った袋が渡されて、確認試験で自分の生薬がすべて正しく同定できたら帰れる、という漢方系の実習があった。見た目で何の生薬かわかっても、決められた試験で結果を出さなくてはならず、物によっては待ち時間が1時間だったり、逆に試薬に浸すだけで終わるものもあったり、当たりハズレがかなり大きかった記憶。ちなみに私は当たりで、3番以内に帰れた!先輩から、過去問の代わりに同定済みの生薬が回ってきたのはおもしろかったなぁ(笑)。ロッカーに入れとくと、開けるたびに独特の香りが楽しめるんだよね(?)。

 

②何系の実習か忘れたんだけど、ペアで水1Lを飲む人と、水1L+食塩10g(タブレット)を飲む人に分かれて、一気に飲んだ後の生体反応を見るという実験があったね。水だけだとすぐ尿意をもよおすのに対し、食塩を一緒にとると体内に水分が貯留される、というやる前からわかり切っている結果を実体験させられる本当に不毛な実験。私は食塩側で、全然トイレに行きたくならなくて後に気持ち悪くなった…。普通に体に悪い実験だと思うけど、今もやっているのかな?

 

③動いているラットの心臓に注射針で生理食塩水を環流させて、ルートにアドレナリンやノルアドレナリンを注入して反応を見る、という実習があった。精細な手技が求められる中、心臓の自動能が保たれているうちに正しい結果を出さなくてはならなくて。「上手くできなかったら追加で心臓を提供してもらう必要がある」と、これみよがしに実験台にラットのケージが置かれ、無駄なプレッシャーを与えられながら実験させられたね。全グループ無事1匹目の心臓で実験を終えたのでよかったです(笑)。

どれも記憶には残ってるけど、③はともかく、①②の実験は正直実際の仕事に役立った感じは今のところないかな(笑)。

ぽりま(Ph)

坂場(OT)

薬剤師さんの話はやっぱり特殊な感じするね。僕はすまさんの話に追加で、手工芸の授業では、塗り絵や折り紙手芸をして、木工の授業でノコギリを使って木を切り、木製のオルゴールを作るなどがあったね。他にもダンスで表現をする授業があったりと多岐にわたっていたと思う。片麻痺の方への支援を学ぶために、足と腕に動かせないような固定をして、その状態でお風呂に入るためにはどうすればいいか、排泄をして綺麗にする方法、料理をする方法をグループワークで模索する授業はいい思い出だね!
植物園!懐かしいね。やりましたやりました。先生が「最強の火傷治療薬だぞ!」って息巻いて、紫雲膏っていう漢方の軟膏をイチから作らされたけど、実際に自分がやけどしたときに試しに塗ったけどマジで効いたね。あとはハッカのエッセンシャルオイルを実際に植物から抽出してみたり。実際に今役立ってるかというと…たしかにそれは謎かも(笑)。錠剤や座薬を実際に作ったりしたのは院内製剤を作るときの基礎になってるかな~。

あと、研究系ではラットを育ててシスプラチンという抗がん剤を投与して吐き気を誘発させたあと、脳や腸に発現するタンパク質の変動を調べていたね。これは今でも臨床で使われている吐き気止めの機序に関する基礎研究だったので、仕組みを深く理解できたという意味では役立ってると思う!

Fats(Ph)

白石(Ns)

同じ医療系の職種でもなんだか次元の違うお話が聞けて、楽しかった!今の仕事に実際役立っているかはさておき(?)、医師や他の職種もどんな授業や実習があったのかまた聞いてみたいな~!