錠剤よりは影が薄い?カプセル製剤について

錠剤よりは影が薄いですが、病院の内服薬にはカプセル製剤もあります。

外から見ただけだとちょっとわかりづらいのですが、錠剤と同じように様々な特徴があります。

硬カプセルと軟カプセル

一般的なイメージのカプセル製剤は硬カプセルと呼ばれるものです。

よく見かけるカパッと開けられるタイプですね。一方で軟カプセルと呼ばれる硬カプセルとか異なるカプセル製剤もあります。軟カプセルは継ぎ目がなくてつるっとしています。夏場のように高温多湿の環境下ではちょっと柔らかくなってしまうので保管に注意が必要です。軟カプセルを一包化した分包を高温多湿環境で保管していたら、気がついた時にはブヨブヨになっているかもしれません。

各カプセルで内容物の形態も異なります。硬カプセルには粉末や顆粒の有効成分が内含されていますが、軟カプセルには油状の有効成分が含まれています。同じカプセルといっても意外と違いがあるのです。

徐放性・腸溶性顆粒を内含したカプセル製剤

錠剤では錠剤の表面に工夫をして徐放性や腸溶性といった機能を持たせた製剤がありますが、カプセル製剤では中に含まれている顆粒に工夫をすることで同じような機能を持たせています。

例としてニフェジピン徐放カプセル(セパミット®️)の中には胃で溶ける速溶性顆粒と、小腸で溶ける遅溶性顆粒、2種類の顆粒が内含されています。デュロキセチンカプセル(サインバルタ®️)も内容物に腸溶性コーティングがされています。

このように外側のカプセルそのものには特段の工夫がされていなくても、内含されている顆粒に工夫がされている場合があります。患者さんが”ガリッ”と噛んでしまっていないか注意が必要です。経管投与の際にチューブがつまりそうだからって、顆粒を潰さないでくださいね。

ちょっと注意が必要なカプセル製剤の使用

病棟では経鼻経管や胃瘻を介して薬剤を注入する機会が多々あります。

薬剤を温湯で崩壊懸濁させた際に錠剤や硬カプセルは明らかに崩壊しているのが一目でわかります。しかし軟カプセルは残渣が残ることが多く、きちんと有効成分を投与できたのかわかりづらいのが困った点です。

ちょっと悩む軟カプセルの経管投与ですが、ルビプロストンカプセル(アミティーザ®️)には温湯で崩壊させてチューブを通過させた場合の成分の通過量の報告1)があります。薬剤によっては軟カプセルであっても、適切な温湯での崩壊、投与後のフラッシュを行うことにより経管投与の実施を考慮できる場面があるかもしれません。

錠剤ほどの数はありませんが、カプセル製剤も様々な特徴を持っています。疑問があったら是非病棟の薬剤師に聞いてみてください。

 

memo

※いわゆる簡易懸濁法に関しては承認外の使用法になるため、実施に関しては各施設の判断になります。

1) 医療薬学, 2014, 40, 285 – 290

 

執筆者
S.O(薬剤師)

後発医薬品企業勤務の後、病院薬剤師。いわゆる中小病院で糖尿病・感染症領域を主にうろうろと。