「リワークで働いている作業療法士のバーサーカーです!」と挨拶をすると、たいていの人は「リワーク…、お〜ん」みたいな感じの反応で、知っているのか知らないのか、よくわからないから詳しくは触れないでおこう!みたいな返事をされることが多いです。(そんなことないよって方はすみません)
これは私の発信が足らないのだろうと感じましたので、この場を借りて簡単に私のやっていることをお伝えしようと思います!
リワーク(Rework)とは?
リワークとは、return to workの略語です。気分障害などの精神疾患を原因として休職している労働者に対し、職場復帰に向けたリハビリテーション(リワーク)を実施する機関で行われているプログラムです。復職支援プログラムや職場復帰支援プログラムともいいます。 (日本うつ病リワーク協会より抜粋)
記載のとおり、休職者を対象に職場に戻るための支援を行っています。職場によっては、「リワークに2ヵ月以上参加することで復職可」「リワーク利用率8割で1ヵ月間過ごせたら復帰可」といった条件を提示されることもあります。
僕のように医療機関でリワークを行っているものは、「医療リワーク」と呼ばれることがあります。そのほか、地域障害者就業センターが行う「職リハリワーク」や、職場の中で行われる復帰プログラム「職場リワーク」などがあります。それぞれ実施場所が違ければ、働いているスタッフも違います。どんな機関でリワークをするのかは、本人の希望を中心に、職場の意向や主治医の意向によって決められることが多いです。
どんなことをしているの?
私が従事している病院では、プログラムが曜日・時間で固定されており、運動はこの曜日のこの時間から、認知行動療法はこの曜日のこの時間からという形になっています。休職中にどのような準備をすれば、復職につなげていけるかという先人たちの知見を基にプログラムを組んでいます。
まずは体調の安定化や生活リズムの回復を目指し、安定してきたら疾病理解や自己理解を促して復職に進めていくという流れが一般的です。どれくらい参加するかは対象者さんの状態だけでなく、職場が提示した条件にも影響されますが、繁忙期を避けて復職者を迎える準備が整ってから、という職場もあり、戻れるタイミングをコントロールしづらい部分もあります。医療機関で行われるリワークはパッケージのようになっていて、スタートから8週間、毎日参加してください。という形をとっているところもあれば、週2回、午前中のみといった負担の少ないところから開始をして、徐々に負荷量を上げていくところもあります。
リワークの魅力は?
復職という明確なゴールがあり、対象者さんとともにマンツーマンで支援ができるため、かなりやりがいを感じています。一人一人の状態が違うことはもちろんのこと、職場の状況や就業規則によっても支援の仕方は違います。家庭がある方も多いので、ご家族の状況も踏まえて支援をしていく必要があります。多角的な視点が必要になるからこそ、時間をかけて対象者さんと話し合い、その方に合った支援をしていくことができます。
やっていくうちに、就業規則も職場によってそれぞれなんだなということが改めてわかりました。休職期間も職場によって変わります。例えば公務員では、地方公務員法で「心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、またはこれに堪えない」場合に休職が認められます。最大で3年間休職をすることができ、休職中は80%の給料をもらうことができます。一般の職場でも3年間休めるところもあれば、半年しか休めないところもあることを知りました。ですので、リワークにきた利用者さんにはいつまで休職可能なのかを確認し、その期間内で逆算して支援を行っていきます。
休職期間中にも、産業医面談や上司面談があり、利用者さんがその面談で何を話せばいいのかアドバイスや確認に関してなどについても、支援しています。
後書き
私が実際にリワークで行っている支援を紹介させていただきました!地域によってはリワークをやっている機関が少ないので、そういった方々にもリワークを知ってもらう一助になれば幸いです。対象者さんの状態・職場の状態に合わせて支援を行っていくので、多職種の視点が必要になっている場所です。是非、興味を持っていただけた方は一緒に働くことも考えていただければ!(切望)